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相続
2015.01.12
今日は以前にご相談を受けた古民家不動産売却についてのお話しをひとつ。ご相談者様は大阪市内にお住まいで、相楽郡にある空家の実家に月に2、3回、管理のため帰ってきておられました。その方の奥様が突然病気を患い帰ってくることが難しくなり、管理が出来ないので実家を売却したいとのご意向でした。そのご相談者は三人兄弟の一番末っ子で兄は二人とも東京にお住まいで、毎月の家の管理から田舎の近隣のお付き合いまで三男夫婦でなされていました。
その古民家の土地建物の所有者は亡くなったお父様名義になっていました。そのため売却するには相続をする必要があります。実際に管理や付き合いをしている三男の方は売却したいのですが、兄二人は売却について反対でした。お金に困って実家を売ることになったようで近所の人たちに恥ずかしいとの理由でした。田舎の空家でよくあるパターンの一つなのですが、実際に管理をしていない相続人に限って売却に反対したり、売却するについても東京などの都会の感覚で売却金額を法外に高く設定される方がおられます。いままで一生懸命に管理されてきた三男の方は売却したかったのですが、結局は兄二人がお金を出して今後管理する人を雇うことになりました。
今回のケースは所有者だったお父様が亡くなった時に、管理していくことになる三男の方に相続していれば問題なく売却する事が出来ていました。
田舎の古民家などでは、所有者が亡くなってもすぐに相続せずに亡くなった方の名義のままになっている場合がよくあります。一世代前どころか二世代、三世代そのままになっている場合もあります。いざ売却ということになってから相続される事が多いのです。
時間がたってから相続をする場合や、相続人が多い場合は意見をまとめるのに苦労することがあります。古民家などの田舎にある不動産の場合、住まないのであれば所有者が亡くなった時点で相続人の中から管理者を決めて、その方へ相続をしておくべきだと思います。