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長尺物
2016.08.07
昨日、差し鴨居の入替工事をした続きの話です。
和室の障子や襖など開口部の上部に設けられる溝を付けた水平材のことを鴨居と言います。現代の鴨居は構造体としては使われておらず、建具を開け閉めするために取り付けてある細い材料にすぎません。
しかし、古民家に使われている差し鴨居は、柱に太い鴨居をホゾ差しで組み込み、構造体として機能しています。
昨日、傷んでいた北側の差し鴨居の入替工事の際にわかったのですが、和室の東西に使われている差し鴨居は3間半(約6.37メートル)もの長さがある一本物でした。和室部分、田の字の間取りの中心にある柱に2間の長さでホゾ組みしてあるものはよく見かけますが、この古民家の差し鴨居は長い部類に入る珍しいものです。