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耐震改修
2016.08.05
古民家は基本的に免震構造の考えで建てられています。
現在の耐震改修工事は荒っぽく言うと建物を変形しないようにガチガチに固める事を目的としています。
伝統工法で建てられている古民家は建物が少しずつ壊れることによって柔らかく揺れ、変形することによって地震の揺れを軽減する免震構造ですから、現代の耐震改修工事と古民家の構造では考え方が逆になり、耐震改修に伴う補強を行う事は古民家が持つ耐震性能を無効にする事になりかねません。
しかし、古民家の耐震性能の評価は非常に複雑で難しく、古民家を伝統工法で補強しようとするには、かなりの費用も時間も掛かるのが現状です。
そんな現状を考えると、徹底的に伝統工法にこだわるよりも、古民家の良いところは残しつつ、現代工法でも良いと考えられているものは古民家にも適材適所で使っていくのも一つの方法です。
筋交を入れ、接合部を金属補強
火打ち金具
大引きと柱を繋ぐ補強金具
今、工事中の和束町の古民家も、現代工法の良いものは使っていこうという考えで工事されています。