古民家鑑定所株式会社

昨日の日経新聞のトップ記事に『耕作放棄地課税1.8倍』とありました。

 

土地には原則として評価額の1.4パーセントの固定資産税が毎年かかります。農地の評価額はかなり低いため固定資産税の負担は軽くすみます。そのため放棄地のまま所有する持主が多く、やる気のある農家に農地が渡らない現状を指摘した記事です。また最終的にはTPPの発効をにらんで農地を集約して大規模化し、農業の国際競争力を高めるのが狙いとの内容でした。

 

実務に携わる者として、耕作放棄地になっている農地は維持費が安いから手放さないのではなく、手放すことが出来ないのが実情ではないかと思います。農地法の規制がかかるため売買する場合においても農地法の許可を得る必要があり、手続きが非常に煩雑になり、一般の方への所有権移転が制限されています。そのため簡単に売買することもできません。

 

農地でもトラクターなどの農業機械が入りやすく一枚が広いものは簡単に耕作出来るので、放棄することもありませんし、所有者が耕作出来なくなっても近隣農家が代わりに耕作してくれます。放棄地になっている農地には機械が入りにくかったり、陽当たりが悪かったり何らかの耕作に適さない理由があります。

放棄地になっている理由を考えずに一律に課税を強化しても農地を集約することはできません。とくに大規模農家は生産効率を考えるので、効率の悪い農地を耕作することはありません。

 

いっそ市街地に比較的近い中山間地域の農地などは農地法を改正し、農地を家庭菜園など農地として利用する場合は一般の方にも取得出来るようにすれば、耕作放棄地の問題もある程度は解消していくように思うのですが。