古民家鑑定所株式会社

売主A様から使わなくなった古民家を売却したいとの事でご相談を受け、物件調査をしてから売却のお手伝いをすることになりました。登記簿謄本にはお父様から相続されたA様が所有者として記載されており、ご本人様とのお話しでも売却に際して何の問題もありませんでした。ところがある日、B様から連絡があり現在A様が売出している不動産はB様のお父様がA様のお父様に無償で譲渡したもので、家として使用しなくなった際はB様に返還するとの約束が交わされていたとの事なのです。しかも口約束だけではなく、その際に交わした契約書まであるとの事でした。

今回は売却前に分かり、私とA様、B様とご相談して、売却金額をA様B様で按分するとの事で問題は大きくなりませんでしたが、基本的に日本の登記制度では登記簿謄本を確認しただけでは真の所有者は分かりません。謄本を確認し本人確認も行うのですが、田舎の古民家不動産の場合はお父様、おじい様が口約束だけで登記を移転していないケースもあったり、今回のように相続人の登記名義人が知らないケースもあります。

ただ、不動産登記に公信力はないといっても、対抗力はあります。つまり登記を行うことで所有権や抵当権などの権利を第三者に法的に主張できます。

今回のケースも法律に基づいて厳密に処理をすれば違った形になったかもしれませんが、私はこのような事は法律問題にする前に解決するのが一番良いと思っています。